新しい楽しみ

 乳首の修正は後回しにする、と決めた理由のひとつは、いっぺんにやると、しばらくお風呂に入れなくなるってことです。

 もう一度一文字に切るので、胸はまた例によって絆創膏で固めて、濡らさないようにして、半身シャワーだけになるわけだけど、下半身の皮膚も取ると、そこも洗えないじゃん?

それはいくらなんでも不快なので、何もいっぺんにやることはないか、という判断です。
 「半身浴OK」VS「お風呂全部ダメ」ってことですから、前者を取ったのです。

 それだけでなく、あたしはもうこういうことはゆっくりでいいや、とハラをくくったのですね。
 
 だってさ。別にこれは治療ではないし。ゆっくり楽しみながらやればいいじゃん、と思ったの。

 予定では、バッグの位置を本来のところに戻せば、乳首の位置も少し上がって、左右の高さがそろうのです。
 揃ってから眺めてみて、やっぱり丸くなくてかたっぽに欠けがあるのがいやだわー、と思うかどうか、そうなってから考える。
 あわてない。全部ゆっくり考える。

 ああ、あたし、こうやって一生おっぱいいじっているのかもしれないなあ、などとも思うのです。
 お金貯めておっぱい直して、またへそくりしておっぱい直して・・・・みたいな?
 
 乳首が整えば、健側のボリュームをやっぱり足そうとか、垂れたの持ち上げようとか、それが終わったら、新製品でもっともっと柔らかいやつが出たそうだ、ってんでバッグを取り替えたくなったりね。

 手術じゃなくても、体操して筋肉つけようとしたり、皮膚を美しく保つよう手入れしたり、下着に凝ったり、まあ色々と。

 そういう、新しい楽しみを得たんだって風に思えばまあいいじゃん、と悟ったのですわ。
 というか、やっとそういう気持ちになってきました。
 
 いやー、長い道のりです。作ったおっぱいと付き合うのも。