主治医に再建の報告

 本日病院の日
 4ヶ月に一度病院で処方箋を出してもらって、薬局で女性ホルモンを抑える薬を出してもらう日です。

 そのついで?に乳腺外科の主治医といろんなことをしゃべってきました。
 たとえばあたしは今乳房再建の途上にいる(順調に行けば終わっていてもよかったんだが)ので、それがあーだこーだでまだ終わっていませんのよ、などということを報告してきたわけです。

 あーだこーだ、の部分はこのブログの過去エントリーにほとんど書かれております。

 その中であたしは「皮膚が弱くて乳首がなかなか乾かず、その間になんだか形がつぶれてしまった」こと、シリコンバッグが回ってさかさまになってしまった」こと、「それはやっぱりいずれ直してもらおうと思う」「なかなかすんなりいかないものだというのがわかった」ことをしゃべってきました。

 これらのことは患者が言わなければ乳腺外科(ガンを切るほうのドクター)はまったく知らないままになってしまいます。  
 ドクターは患者の状態や治療の総合的なありようを気にしてくれていますから、これらのことは雑談としてではなくて、情報としてきいておこう、と思ってくれているのだと思います。
 すべての病院でそうかどうかはわかんないけど。

 アメリカでは再建の完成が治療のゴール、という認識だときいたこともあるので、主治医が形成のことや患者の満足度について関心を持つのは望ましいことだと思います。

 再建については、ふくらみを取り戻してすんなりハッピーになった人についてはいいのですが、あれこれ修正が必要なこともあって、長い時間がかかり、へい、再建ですね、お待ちどう、いっちょあがりー、みたいにはなかなかいかない”こともある”わけで。
 このなかなかうまくいかない部分に、医療全体、患者のクオリティオブライフの改善の余地があるともいえます。

 一通り話をきいたあと、ドクターは、「その辺の患者のニーズを形成のほうで吸い上げていけるといいね」という意味のことをおっしゃいました。

 で。ドクターはこのシリコンバッグが回るというトラブルについて、以前にも聞いたことはある、といっていました。
 あたしも同じ執刀医の患者さんでそうなったことがある人が複数いて、中には「マッサージで元の位置に戻すことができた人もいる」と聞いていたので、ドクターが知っていることには驚きませんでした。

 案外詳しく知っているのでは?と思ったのですが、先生は、回ることがあることは知っていても、マッサージで元に戻るケースがあることまでは聞いていなかったようです。

 やっぱり形成のことまで主治医にどのぐらいしゃべるかってことについても・・・・個人差あるかも、とおしゃべりなあたしは思いました。

 形成にこういう細かい(かどうかは取りようだが)トラブルの可能性があることを説明するのは形成医の仕事なので、すごく詳しく知っている必要はないでしょう。でも一通り知っててくれたほうが患者の利益にはなるかもしれません。

 あたしが形成のドクターにそのリスクについて話してもらったのは、たしかエキスパンダーとシリコンバッグを入れかえてからです

 ここで何事も起こらなかった人はそれでOK。
 だけどあたしのように起きた人は考えるんだよね。
「んー?これ、もっと前に言っておいてくれてもいいのでは?」と。

 このへんにインフォームド・コンセントの難しいさじ加減があります。
 起こりうるすべてのリスクについて聞かされていると、それだけで不安に陥る人も少なくないからです。

 何を、どの時点で、どのぐらいしゃべっておくか。  
 あたしはどのぐらいしゃべっておいて欲しかったか、ってあたりのことが、個人の要望ではありますけれども、医者にはひとつのデータだと思うんだよね。

 つづく。