建設中のおっぱい中間報告

 エキスパンダーをコヒーシブシリコンに入れ替える手術をしてから2ヶ月、わき腹に降りてきていた内出血による世界地図のようなアザも消え、建設中のおっぱいは一応落ち着いているように見えます。

 落ち着いてないで、暴れたら困りますけどね。

 だけど稀に入れたシリコンが本当に回ってしまうことがあるらしいのです。
 つまり位置がずれてきてしまう。たとえば厚みのある部分が下に来ないで横に回ってしまったりすることがあるらしい。
 検診の時に、その話を聞いたときはびっくりしましたよ!

「大丈夫。大丈夫。回ってませんね」って言ってもらえたけど。
 ああ、こわい知らないことばっかりだ

 あとは、春になったら乳首を作る日帰り手術をして、それがちゃんと成功すれば完成です。  
 それまではしっかり揉みほぐすマッサージをするように、と指導されております。

 クリニックであたしは聞きました。
「あのー、マッサージのしすぎってのはないんでしょうかね?
 ドクターの答えは「ありません!」でした。
 すればするほどいいから頑張れってことでしょう。
 
 毎日毎日風呂に入ってあっためて、お湯の中でマッサージしているんですが・・・・けっこう面倒になります。
 ほんとに報われるんだろうか?あんまり柔らかくなってないじゃん、とか、まあ、くじけそうになるんですね。
 でも、とりあえずあたしってまじめなんで(ほんとですよ!)やってます。たまに朝帰りのせいで半日ぐらい風呂入るのがずれますが。(ごめんなさいごめんなさい)
  
 再建に興味がある人のために、今現在の感想と言うか、心境というか、観察の様子を、正直な言葉で記しておこうと思います。
 
 まず、気になることの一番目は、『やわらかさ』です。
 手術を受ける前に、シリコンバッグの見本に触ったことはあるはずなのですが、「うーん、こんなに固かったろうか?」と思うのが正直なところ。
 
 買い物をする前というのは、「買いたい」という気持ちが勝っているので、その商品の欠点に目をつぶってしまう、という側面がありますよね。
 シリコンは案外と固い、です。
 言い換えるなら、柔らかい素材ではあるけれど、脂肪の柔らかさとはほど遠いわけです。
 だけど、決心する時はそのことがあまり気にならなかった、ということは言えると思います。買い物前の、「アバタもエクボの法則」のせいだったんだなあ、と今は思います。

 でもコヒーシブシリコンは、切れても穴があいても「流れ出さない」ので、人体にはより「安全」なわけで。ジェル状のものに比べて固いことには、目をつぶらないとならないのでしょう。
 
 もちろん毎日のマッサージのたびに、少しでも柔らかくなるように念じています。まだもう少し柔らかくなるんじゃないか、と思っております。
 まだ固いな、まだ固いな、と思いながら、念じたり願ったりいつくしんだり・・・ってことですね。もう自分の体の一部ですから。かわいがるしかありません。

 今はずいぶん”指が沈む”ようになりました。
 指がどのぐらい沈むかが、あたしの、シリコンの柔らかさの計り方です。

 沈み方に、場所によってムラがありますので、せめて一番抵抗なく沈む場所の柔らかさが、全体に広がるといいなーと思うのですが、この先どのぐらいそれが実現するのか、ちょっとわかりません。
 進歩は非常にゆっくりとしているので。

 脂肪ってのは、指が沈むだけじゃなくて、ふるーん、と動いたり、押せばつぶれたり、ゆがんだり、そうでなくても仰向けに寝れば横に広がったりします。

 シリコンというのは、いかに柔らかくなっても、そういう性質はないように思います。
 縄跳びをしても、今は右の胸しか”揺れない”わけです。今後もたぶん永久に。「揺れる人もいますか?」って今度聞いてこよう、などと思いつつ。
 あたしのは揺れませんね。ちょっとさびしいです。

 反省することとしては、どのぐらい柔らかくなるものなのか、それについても個人差があったりするのか、もしもマッサージが不十分だとどうなってしまうのかとか、クリニックでもっと詳しく聞いておけばよかったな、と思います。
 1ヶ月とか3ヶ月とか、たった一人で色々考えるのは、どんな人にも不安なんじゃないかな。あたしだけじゃないよね。

 もうひとつ気になるのは『傷口』です。
 乳房を横切って一文字についているのですが、若干ひきつれたように見える場所があり、これはケロイド状に盛り上がったところが解消しても残るのじゃないかな?と思います。

 乳首を作る時にケロイドともども相談してみますが・・・・こうしたことはすごくうまく行けばなかったことなのかもな、たまたまこうなったんじゃないだろうか?と思うのです。
 人によって大きさも皮膚の質も違うのですから、やりにくい作業になる場合もあるんだろうな・・・と。

 ボリュームですとか、ですとか、あと、大事な点として、右の健康な側と同じ高さに、同じぐらいの直径の丸みがあるか、などについては、申し分ありません

 最初はちょっとシリコンが大きすぎるのでは?これはあたしが高校生ぐらいの時の胸だぞ!などと思ったのですが、ブラジャーをつけますと、健側も盛り上がりますので、そうするとこれでちょうどいいのです。
 ブラをした状態でバランスが取れる、っていう計算になっているんでしょうね。
 
 まあ、出来上がりは高校の時はブラなしでこういう胸だったんだわー、などと自分の青春時代を思い出してしまう形ってことです。(でもまだ乳首がない)

 ブラと言えば・・・・マッサージの効果ののせいか、基底部が少し動くようになっていますので、サポート効果の強い、いわゆる”寄せて上げる”タイプのブラをしますと、ボリュームを少し上に持ち上げることもできるようになりました。
 1ヶ月前はそういう”ゆるみ”はまるでなくて、かちっと張り付いたような胸でしたが。

 もうしばらくがんばろうっと。