生頭その後報告


 去年の11月に、患者言葉でいうところの”地毛デビュー”を果たした時、あたしはベリーショートの金髪にしちゃった、という話のつづき。

 まず、何で金髪なんかにしたか?

 一番大きな理由は毛質の変化です。もうね、ひどいくるくるもしゃもしゃで、どえらいくせっ毛に変身してしまったわけです。それはうわさ以上の毛質の変化でした。

 二番目は白髪の分布のしかたがじぇんじぇん気に入らない!からです。
 約4割から5割の髪の毛が黒いんだけど、(比較的若い時から白髪が多いタイプ)その黒い場所がビミョーなハート型を形成しながら顔を縁取っていて、どうかするとおサルさんそっくり!なのね。

 まあこれは金髪にしてみても、伸びてくれば黒い部分はまた黒くなるんで、おサルさん化は避けられない(イラスト参照)のですが、ごま塩頭で乱れきった毛流でおサルじみているのは、なかなか悲しいものがあるわけで。(涙)

 毛は生えたことは生えたけどどうすりゃいいのよ、この毛は、と言う状態から脱したかったのです。

 それで、脱毛した時にスキンヘッドにしてもらった時と同じ美容院に行きまして、リカちゃん頭髪を脱いで見せ、「もうしっちゃかめっちゃかなので、短く切って金髪にしちゃおうと思うんですけど」と相談しました。

 あたしは脱毛前にショートにした時以外は長年じみーな茶色とかに染めてて、ロングのボブ、みたいな感じだったから美容師さんも「えー?いいんですか?」という反応でした。
 
 いいのよいいのよ。どうせもうこんなんじゃ伸ばせないし。 夫も「やっちゃえやっちゃえ」って言ってるし。
 おかしかったらカツラかぶればいいんだし、もとから腐るほど帽子持ってますんで、どうにでもなりますって言って、それでやってもらいました。

 ガンを「逆手に取って楽しんじゃうなんて、すごいですね」、とか、「前向きでいいですね」とか言われて、こころもちこそばゆかったですが、ほんと、髪の毛ぐらいで気分が変わるんならそれもよし。

 ただ、皮膚は弱いほうだし、ホルモン療法が始まって以来、ずっと蕁麻疹に悩まされていますから、頭皮はしっかりコートしてもらって(皮膚を保護するようなテクがあるわけですね)強い薬剤が皮膚を刺激しないように特別に気を使ってもらいました。

 脱色剤というのは黒髪だけに効くわけです。
 で、それで黒いのが黄色っぽくなる。
 白髪は白髪のまま。
 それらが混ぜこぜになって、なんちゃって金髪に・・・見ええるんですね。

 髪の毛を明るくしちゃうと、リカちゃん毛髪の内帽子をかぶる時よりはやや年取って見えます。っていうか、リカちゃん毛髪はいんちきってくらいに若く見えるんで。
 金髪はちょっと(年相応に)老けはするけど、迫力が出て、大変元気に見えました

 あたしはそのままキャップもかぶらずに家に帰りました。

 つづく。