再建にこだわるあたし4

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●「いつでもできる」の誘惑

 つらつらぐるぐる考えている時に、メールで乳ガン関係の相談に乗ってくれるお医者さんをみつけました。
 読み易い著書もある人だったので、ためしに再建のことも相談してみました。

 すると、なんとそこには、放射線をかけたあとに、特に再建が難しくなるとは思わない、少なくとも自分の経験の範囲ではそのようなことはない、というお答えが書かれていました。

 平たく言うと、あとから考え直せば、その時に再建できる!
 万が一再発して再手術をした場合でも、その時に決心をすれば再建という選択肢がある!
 ということになるではありませんか。

これは患者にゆっくり考える時間を与えてくれる、という意味で、大変都合のいい、力強いお言葉でした。
 はて。しかし。

 もしもこの、お会いしてはいないけれども親切にメールの返事までくださったお医者さんが言っている事が本当ならば、なぜ天下の一流病院のあたしの主治医が、「再建をするつもりがあるのなら、放射線をかける前に決心するように」などという、患者にとっては大変プレッシャーになることを言う必要があるのでしょうか?

 この時点で、主治医は温存を勧めていました。
 早まって全部切ってしまったら、それはもう戻せないから、状況が許すなら、段階を追って治療を進めるほうがいい、という理由で、です。
 
 温存を勧めるにあたって、インフォームド・コンセントを満たすために、そのメリットとデメリットを全部患者に話しておかなければならないわけです。
 放射線による皮膚障害の話は、そうしたラインで出てきたわけです。

 一方でこんなはっきりとしたデメリットを言っているのに、同じ日本にいる別の医者はそれを否定するとしたら、どっちが本当なのか????

 ドクターは言います。
 温存手術の安全性は、放射線治療の有効性の上に立っている、と。
 つまり、放射線で再発のリスクが減らせることがわかっており、それが全摘をした時のリスクと”あまりかわらない”ことが証明されているからこそ、この術式を勧めるのだということです。

 したがって温存をして、放射線をスキップする、ということは通常しない。
 というより、それは絶対ダメ、という強い調子がありました。
 温存と放射線治療は絶対にセットになっているのです。

 放射線を当てた所はやけどと同じように変化するので、無理にエキスパンダーを入れても伸びないしひどい時はやぶれてしまったりするのだ、とドクターは説明しました。
 それは恐ろしい画像がこの目に浮かんでしまうようなとても具体的な説明でした。

さらーにつづく。