土曜日、抜糸してもらいました。
傷口はがーっちりガーゼと絆創膏で固めてあり、一週間お風呂禁止(下半身のシャワーはOK)でそのままって状態だったので、皮膚はかぶれきっており、(かぶれ止めのスプレーはしてもらってたけど、しかし)、うううう、早くこれはずしたいよー、どうなっているのか見たいよー、という気持ちでした。
ばりばりっとはがしてもらいますと・・・・胸の一番高い部分に一文字の傷。そして縫い目が・・・・。
(この眺め自体は、前の手術の時と同じですから、見覚えがあると言えばありますが・・・)
「おおー。ナイトメア・ビフォー・クリスマスのサリーみたいだなー。縫い目」
で。しかしふくらみはなんだかエキスパンダーが入っていた時と変わらず、健康な側よりも1.5倍ぐらい大きいままなんですよね。
ぱんぱんに張ったままだし。なんかちょっとすごい色だし。
スタッフがかゆいかゆい皮膚をアルコールで拭き清めてくれながら、「傷口はちゃんとついていますね。今院長が来ますから」という。
ガーゼを留めてあった絆創膏のところなど、無意識に掻いてますから、あちこち血がにじんでいます。
眠っている間に引っ掻いてしまうのです。
引っ掻き傷をちょっと叱られます。
いつものことですがね。
ドクターが到着しました。風のように現れる、というか、相当の”風圧”を感じさせるドクターです。(迫力があると言う意味)
胸を見て「あー、ずいぶん腫れちゃったわね」とおっしゃいます。
なるほど。これは内出血なのですね。
でかいのも、固いのも、色が黄色いのも”腫れ”であるらしい。
「これ、ちゃんとこちら側のような形のバッグが入っていますから、徐々に腫れが引いて小さくなります。今日からお風呂の時に揉み解すマッサージを一ヶ月やってください。腫れが引けばかっこよくなるでしょう。やり方も抜糸のあと説明します」
ドクターはその”ずいぶん腫れちゃってる胸”をいろいろにいじりながら説明してくれました。
それから「ちょっと、抜きましょう」と言って、注射器を持ちました。「チクっとしたらごめんなさい」
そう言ってチクっと刺してから、その針の先をあちこちに動かします。何かを探しているようです。「固まっていると取れないんだけど・・・」と言いながら。
そのうち、注射器の中に黒っぽくなった血液がたまり始めました。先週の手術の時の、古い血液なんだそうです。
それはたちまち注射器いっぱいになりました。
ドクターは針はそのままに残して、注射器を抜き、その中身をスタッフが持っているバケツのなかに捨てました。
そして、もう一回同じように血液を抜き取りました。
あたしはひたすらそのクリムゾン色の血液を呆けたようにながめるばかり。
思考停止というか、判断不能というか。
血抜きをされるまな板の鯉、ですわね。
血を抜かれると、ぱんぱんに張っていた胸が少し楽になりました。
「これで少し柔らかくなりました。これはご自分の血液ですから、本来体の中に吸収されていきます。」
それで、その吸収を助けるために、マッサージというのが必要なのだそうです。
「お風呂に入って暖めますと、固まった血液が溶けてきますから、これから毎日お風呂に入って、一ヶ月、がんばりましょう」だって。
「何分ぐらいやるんですか?」
「3分間です。かなり手がいたくなりますよ」
固さもあるので、確かにかなりの作業です。
しかし、マッサージがそんなに大切だなんて知りませんでした。
中に入っているシリコンのバッグは極めて柔らかいものなのですが、体にとっては”異物”ですから、体の防御反応として、石灰で包もうとすることがあります。
このように石灰化を起こしてしまうとせっかく柔らかいモノを入れたのに、”固く”なってしまうのです。
カプセル拘縮と呼ばれる現象ですね。
それもマッサージで防げるの?
よくわかんないけどがんばろう。
その後ドクターは姿を消し、スタッフがちょきちょきと糸を切ってくれて、ピンセットでつまみとって、そのあとの傷口にテープを貼ってくれました。
特殊なテープを2センチぐらいに切って、それを一部重ねつつちょっとずつずらして貼るという、これも特殊な貼り方。
これですっかり一文字を覆うのです。
自分でテープを取り替えられるように、しっかり観察しました。
抜糸のあとは、マッサージの仕方を丁寧に習いました。
乳首ないからちょっと違うけど、揉んだり回したり、は”母乳マッサージ”とちょっと似ています。
乳房を回すところで、”基底部”という単語が頭に浮かびます。
「そうだ。基底部を動かすように回す、ってのやったよな」
しかし、もう授乳をした時のような痛みや、あの乳腺の中を乳が走る独特の感覚はありません。
だって、乳腺はもう一本も残っていないのです。
メスが入った皮膚は、まだ感覚が鈍く、セクシュアルなものもありません。
左胸に関して、あたしはそういうのはもう引退したわけですね。
これからやるマッサージは・・・・ひたすら形のかっこよさと柔らかさのためなんですわ。
さて、お風呂じゃ!!
るじ
おつかれさまでした。
手術終わったら、それだけで、はいできあがり。
じゃないんですねー。イメージでは、整形手術なんかで
顔の包帯とったら、美女にうまれかわってうっとり
かがみをみる、ってかんじでした。
考えてみたら、切ったんだから、ケガしたのといっしょで
はれたり血が出るってことかー。
SYNDI
★るじさん
完全に”怪我”ですわー。
熱が出たりはしなかったけど、かなり腫れてます。
イラスト解説を付けたいんだけど、PCまたのろのろでスキャナ不調で昨日フォトショップフリーズしたです。(涙)
あー。いよいよPC引越しか。
これも手間だね。
包帯とってすぐ美女、とはいかないのと同じで梱包といてすぐには使えなーい。
Birori
はじめて投稿します。痛々しい様子を読んで、自分が帝王切開したあとしばらくむずむずしてたあの感覚を思い出してしまいました。なんにせよ、体にメスを入れるってことは大変なことですよね。でも義理の父親は以前顔面骨折ですごい状態になりましたが、形成外科の技術がよかったせいか後遺症もなくすっかり普通の顔に戻りましたよ。
マッサージの大変さって想像つかないけど、(私はもともと
胸がないからなぁ。)Syndiさんはグラマーさんのようですからきっとセクシーな胸が復活することでしょう。
SYNDI
★Biroriさん
こんにちは。
形成外科は「失われたものを取り戻す」ために最善を尽くす、というのがその哲学なのだと思うのです。
義理のお父様の話も励まされます。
あたしの胸は長い歴史を経てけっこう惨めな状態なんですが、(昔はでかくて立派でしたけども)それでも取り戻したいんですよねー。
そのへんの気持ちについてもこれから書きます!