10月21日土曜日、シリコンバッグに入れ替える手術は無事おわりました。
付き添いに来ていた夫はドクターに「きれいにできましたよー」みたいなことを言われたそうだ。
付き添い、というのは、夫に直前にたのんだのだった。
病院のスタッフに、何度も何度も「当日はどのような交通手段でお帰りになりますか?」ときかれ、「付き添いの方はどなたですか?」とたずねられたせいなの。
うー、どうも最初に一人で電車乗って帰ります、って言ったことを全然きいてないみたいだなー、と思ったのね。
もう、普通だったら誰か来るのよ、って感じで責められているような気がしてきたんで。
ちなみに、手術直後は、車の運転、自転車の運転NGです。
全身麻酔かけてますから、さめてもいまいちぼやっとしているし、痛み止めで強い眠気が来る事があります。
筋肉も腫れているから腕動かすと痛い。自転車のハンドルなども思うように取れないでしょう。
また、飛行機も禁止。気圧が変わると出血がひどくなることがあるからだそうです。
まあ、そんなことで、夫に来てもらったのですが、来てもらって正解でした。
あたしはクリニックから出て品川駅まで15分歩くところまでは全然元気いっぱいだったのですが、電車の中で気持ち悪くなり、「うーむ、吐いたらあかんな」と思って夫に「吐き気するからいったん降りる」と告げたのです。
しかし、座席から立ち上がってドアのところに立っている間に目がみえなくなって耳が聞こえなくなって、気がついた時にはなぜが床に座っておりまして、目の前に電車のフォームが見える。
昏倒したんだね。
「どうするんだ。降りるのか?」と夫に問われて、「降りる」と言って立ち上がったけども、そのフォームですぐにしゃがみこんでしまいました。
「ここどこ?」と言ったら「東十条」。
なんだよー。もう少しだったんじゃんかよー。
だけど、もう完全に貧血ですんで、立ち上がったら頭から血が失せます。
うんこすわりにしゃがんでいれば普通の人みたいにしゃべれますが。
ベンチに座りたいんだけど、と思って見回すけどすっごーく遠くにある。(遠く見える)とにかく立ったらふらふら2、3歩しか歩めませんから、しばらく待つしかありません。
「あの吐き気は貧血の吐き気だったんだなー。だとするとトイレにも行っておいたほうがいいな」とあたしは言いました。
いつも貧血の時はおなかがゆるくなって、20分ぐらいトイレから出られない状態になるのです。
「しかしお前、トイレは階段の上だぞ。遠いぞ。おぶるか?」
にゃーにー?あたし重いぞ。夫まで壊れたら大変。
それに来週抜糸するまでうつぶせに寝てもいけない、と言われているんだから、おんぶは却下!
しばらくしゃがんでいたら、少し勇気が湧いて来たので立ち上がってそろそろと歩く。しかし10メートルぐらいで、目が見えなくなってまたしゃがむ。
仕方ない。この調子で小刻みにトイレまでたどり着くしかないぞ。
で、エスカレーターまでたどりついて、しゃがんで上まで行く、というなかなか情けない体勢にて階段上までたどり着き、トイレの入り口を見ましたら。
「すごい階段が4段もあるぞ。大丈夫か?」と夫が言う。
「がーん。付いてきてもらうわけにはいかない場所だしなー」
よもやトイレ前の階段4段ばかりを「すごい階段」だと感じるような体力になるにはあと30年ぐらいはかかるかと思ってたけども。
ううう。人間てもろい。たかが貧血ぐらいで。
しかしながら、亀の歩みにてすこしずつトイレににじりより、頭を低く保って階段をのぼり、夫に持ってもらっていたかばんから念のためのポケットティッシュ(今、ペーパーのない駅のトイレはとても少なくなっていますがね)を取って、夫のぶんももらうと、若いおねーちゃんにぶつかりながらトイレに向かう。
ごめんよ。頭低く歩いているんで、君の事避けられなかったんだよ。
あった。洋式トイレだ。
和式でもいいんだけど、それは気絶した時に面倒なんだよね。
そこでトイレに座って、用を足す。やっぱりおなかがややゆるい。でも、いつもの貧血の時より何倍かマシみたいだ。
トイレに座る時に、あたしは自分が紙パンツを履いていることを思い出した。
ああそうだそうだ。手術用のこのパンツのことを日記に書こうと思ってそのまま履いて来たんだったわ。
これはたとえもらしても捨てればいいから、貧血には実用的。(?)別にそんな気はなかったけどもね。
用を足したら、非常にすっきりして、あたまのぼっとしたのが取れた気がしました。下半身の仕事がなくなって、上の方にも血液が行くようになったのであろうか?
それで、もう一度階段おりて、(てすりあるし)電車乗って、赤羽で降りて、それからねんのためタクシーに乗って帰りました。
赤羽だったらタクシー乗り場の場所などよく知っているから、迷わないで済む、ということだったんです。
その代わり、トイレには長蛇の列ができてたよ。がたがたぶるぶる。あんな列で待っていられなかったと思う。東十条でよかった。
日帰り手術は甘くなかった!
しかしあたしは経験者なんだがな。前はセンチネルリンパ生険を受けるため、わきの下からリンパ節を取ったの。
その時は麻酔からさめて、自分でお会計して、歩いて駅に行って電車で帰ったんだよ。聖路加から。
あ、だけど・・・お会計してからどーしても歩く気がしなくて、巨大病院のあの巨大受付ロビーのベンチで、ぐたーっとしていたんだった。
はっきり言って眠っていて、目覚めた時には受付がからっぽだった。
よっっぽど具合悪そうなら、ここは病院だから、誰かなんとかしてくれるであろう、ということで安心して1時間以上眠っていたものと思われる。
あれが昏倒とどのぐらい違うのか、それはあやしいね。
あたし「前科」があったんじゃん。
みなさん、日帰り手術は甘くありません。
るじ
うひーーー、たいへんだったじゃん、よかったねー
ついてきてもらえて。わけわかんなくなって線路に
落ちてたかもしれないではないですか。それ。
SYNDI
★るじさん
そうなのよ。
まえのめりに倒れなくてよかった、と言われた。
夫もあたしに傷口があることがわかっているから、やたらと体を支えられないと思ったらしく、あたしゃすっとんとしりもちついてましたがな。
よそのおばさんがあわてて「大丈夫ですか大丈夫ですか」と助けに入っていたらしいが、全然聞こえなかった・・・・。