【ついでにしゃべらなかったこと】


 そのこととは別に、実際にバッグが回ってしまった状態で乳首の移植手術を受けて、その後「乳首の位置が合っていないのではないか?」と質問するまでバッグが回っていることを告げられなかったのは、あまりいいことではないとあたしは思っています。

 もしもこれがだれも気が付かないほどのトラブルであるのなら(実際服の上からではバッグの問題は誰にもわからないでしょう)修正することを含み済みで乳首の位置を定めるのもおかしな話、ということになります。

 バッグを動かさないのだったら、乳首の位置を最初から正しくつけちゃう、その方がバッグの位置の問題も目立たないから、という選択肢も”アリ”なんじゃないかと思うわけです。

 だけどその選択肢は示されなかったわけです。
 そのことはドクターの采配だし、もしかしたらほんとに言い忘れただけか?という可能性もあるので、あたしはこのスタッフにはいいませんでした。すべてか終わってからドクターに直接言うかもしれません

 
 でもねー。
 自分の心理状態を考えると、選択肢を示されたからって、その場で判断できるかどうかは、わかりゃしません。
 またひとしきり悩むとなると、せっかく予定していた手術日がムダになってしまいます。(麻酔科の先生まで呼んであるのに中止か?・・・などとことが生じる可能性がある)

 だけど理想的には選択肢が示されるべきでしょうね。理想って事です。
 結果的にはこれでよかったですが。(バッグの位置を修正することを決心したわけだから、乳首の位置も正しくなる”はず”です)

 バッグはもちろん本来のポジションで収まって欲しいとあたしも思いますし、本来形成医はみんなそう思うでしょう。
 乳首も(なくてもいいと思う人がいることは知っていても)あたしは移植して作ってもらうことをを望んだわけです。

 それらについて、生じるリスクについては、もちろんわが身で引き受けるしかありません。
 それは美容的なリスクだけではなくて、出血や、感染症や、体力を奪われることを含んだリスクであり、色々覚悟はしているのですよ。

 例えば、これでバッグを本来の位置に修正したあと、「あれ?やっぱり乳首の位置が変じゃん?」って思う可能性がゼロではないかもしれません。

 ドクターは、いや、自分がそんなヘタクソなわけがない、乳首の位置なんか基本だぞ、と思っていらっしゃるだろうし、あたしもそう望んでいるし、信頼してお任せしていることですけれどもね。