この胸のしこりは「確かに乳ガンです」という診断がつきました。
これで次のアクションが起こせます。
まず手術する病院の決定です。
セカンドオピニオンを下さったドクターは、「東京都内なら選択肢が色々ありますが・・・」とおっしゃいます。
彼の基準で、彼が知っている、信頼できる先生がいることがはっきりしている病院ということです。
「埼玉県だとどうですか?」
「お勧めできるのは2つか・・・うーん」
じゃ、都内だ。
病気はもうチャリンコ圏内のレベルじゃないってわかったから。電車乗って通います!電車乗るなら30分でも1時間でも同じようなものだ。
そういう気持ちになりました。
「都心の、どのあたりまでなら通えますか?」
「家から1時間ちょっとかければ銀座だろうが築地だろうが行けますよ」
「そこまで通えるのでしたら聖路加国際病院を勧めます。放射線科を含め、何もかも揃ったチームになっています」
それで病院は決まったんです。
ドクターは、自分の家族が乳ガンにかかってもそこを勧める、自分自身が乳ガンになったとしても(男の人でもたまにあるそうで)そこにしたい、とまで言ったのです。
「あー、だけど病院の決定については親族や友人で、何か意見する人はいるだろうな」とあたしは思いました。
この辺の、病人の周囲の人間が持ってくる話の影響については、また改めて書きますが・・・。
とりあえず。
患者は”何にもわからない”のだから、わずかな知識の他には、五感というか、第六感というか、「あたしゃ運がいい(はず)」方式の判断を使ってで突き進むしかございません。
このドクターが学会などで顔をあわせるなり、話し合うなりしていて、情報を持っている、それで信頼できると言っているのですから、きっと大丈夫。
「そう思えたら大丈夫」というところがボトムライン。
聖路加には彼の同級生が乳腺外科のナンバー2ぐらいのところにいるから、というので、医科部長との連名で紹介状を書いてくれることになりました。
同級生というなら、医者個人の性格とか能力とかもある程度わかってのことのはずです。
病院の体勢やシステムや施設も、総合的に見て行き届いているのでしょうが、それ以上にあたしは「同級生」という言葉に反応したのかもしれません。
この日、家に帰る電車の中で、携帯から友人の小児科医にメールで報告しました。
セカンドオピニオンをくれた、この千葉の医師を紹介してくれた友人です。
返事はすぐに来ました。
聖路加は超一流だから、それなら自分も安心だ、と書いてありました。
「お医者さんが友人の入院先として安心、っていうんだから、安心なんだわ」
だけどあそこって入院費が高いんじゃなかったっけ?
まあなんとかなるだろう。
これでまた一段階進めます。
つづく。