乳ガン関係の本を開くと、「乳ガンは通常とてもゆっくりと進行する」という事が書いてあります。(例外もあり!ですが)
あたしのしこりは2センチに満たないものでしたが、そこまでになるのに10年はかかっているはず、とも言われました。
ええええ?そんなに長く体の中にあったのか、知らなかった、の世界です。
こんなに元気なのに信じられない、とか、ずっと元気だったぞ、ウソだろう、と思う人もいるでしょう。
(『乳ガン患者の元気について』はlこちらを:
http://ruji.boo.jp/paipai/2006/08/09-085123.php#more
http://ruji.boo.jp/paipai/2006/08/14-002252.php )
じゃあ何で去年見つからなかったか、おととし見つからなかったか、5年前に見つからなかったか、悔やむ人もいるでしょう。
だけど時計の針は戻らないわけで。
今まで元気だったことに対して、「乳ガンは案外ありがたい性質を持っているな」ぐらいに思うしかありません。
少なくとも今までの生活は病気にじゃまされなかったってことですから。
母は何か報告をするたびに、「検査にはそんなに時間がかかるものなのか」「その間に進行してしまうのではないか」「一日でも早く手術することが大切なのではないのか」とやきもきしておりました。
しかし、あたしは「だいじょぶだいじょぶ」といい続けていました。
心臓発作を起こしているんなら、一分一秒、って世界だけど、これはそうじゃない。
検査をしたり、治療方法のオプションを調べたり、信頼できる医者を探したりする時間が”全然ない”わけではないのです。
あせっちゃいけないぜ。
セカンドオピニオンをもらいに行って、あたしはますますその感を強くしました。
あせってむやみに切らせてはいけないってことです。
自分がのんびりしていてパニックになりにくいことに心底感謝しました。
検査をして、話を聞いて、わかったのはこの病気の複雑さ。
そんな簡単じゃない。(あたりまえだけど)
よーく考えて決めなければならないことがたくさんありました。
つづく。