このように見つかった

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 この病気の話をしますと、色々と質問をされます。
 その中で一番多い質問は何だと思いますか?

「自分でみつけたの?」
「どうやって発見したの?」
「定期健診していたの?」
 要するに発見に関する質問なんです。
 これは本当によく聞かれます。

 この質問から、定期健診が、まだまだジョーシキってほどには普及していない現実がほのみえます。
 それから、よく自治体などが指導している『自己検診』について、みんなが「こんなんでほんとに見つかるのかしら?」「しこりってどんなのかしら?」といまいち不安に思っている現実もにおってきます。

 もっとも、婦人科の他の病気、子宮筋腫とか卵巣脳腫などの既往症がある人は、たいがいちゃんと検診を受けていますよね。  

 マンモグラフィーという、例のおっぱいをぎゅっと板にはさんでレントゲンをとる検査か、超音波検査。これはマウスみたいに尻尾が機械につながっているコテみたいなやつにジェルを塗ってつるつるやるやつね。妊娠中にも同じ原理の機械を使って胎児の姿を見た人も多いでしょう。あれです。

 だけど、たいがいの”健康な”女性は、面倒なのと、痛いのと(マンモグラフィーは痛いという通念があります)医者の触診がうっとおしい、あと、そこはかとなく不安なのとで検診からは足が遠のいてしまう。
 1度2度やっても異常がないとほっとしてあと何年も行かないとか、そういうパターンがすごく多いのではと思います。

 あたしもそうでした。
 5年以上検査はしていませんでした

 みつかったのは、しこりが体表近くにあったからです。
 しかもね、けっこう大きかった。「え?こんなもの昨日もありましたか?」というぐらい。

 左の胸、鎖骨の10センチぐらい下、中心寄りの部分に、くっきりと他とは違う固さのものが浮き出ていました。押し上げられた皮膚が、心もちとがっていて、そこだけ白っぽく見えました。
 2センチぐらいもあるように思えました。

 まず、なぜ気がつかなかったんだろう?と思ったものです。

 その日たまたまいつもとは違う場所で着替えをしたのです。
 夜遊びして、もう完全に午前様で、(あははは、と笑ってごまかす)夫と娘はどういうわけだか(待ちくたびれたわけでもなかろうに)服を着たままいつもとは違う場所でそれぞれ爆睡していました。

 あたしは仕方がないので、狭い我が家の中で、いつもとは違う場所で 着替えをして、いつもとは違う鏡を覗き込んだのです。  その時に、その白っぽいものが体表に見え、触ってみると固い、ということがわかったんです。

 「あちゃー、これはあまりよくないな」と直感しました。

 つづく。