笑い始めの回

 こんにちは。SYNDIといいます。
 そのへんによくいる乳ガン患者です。

 ほんとにそのへんによくいる時代になったので、カミングアウトして、「いえーい、たいしたことじゃないぜよ。もっと笑おうじゃんよ」と発言することにしました。

 「笑い事じゃありません!」と思われる方はどうぞスルーしてください。

 病気なんかになりますとね、もう毎日知らないことがいっぱいなんで、驚いたり笑ったり怒ったり、大変忙しいんです。
 わかんないことが増えるので、勉強もしなきゃなんないんですけども、けっこう色々な人が細かいことを教えてくれます。
 特に同じ病気をした人は、本当に親切で、あたしはびっくりしました。

 「これがネットの時代ってやつなんだな」と思いましたよ。
 もうね、告知されて、ネットで色々と調べはじめてから2週間で、手術の方法や医療事情、費用について教えてくれる仲間が10人ぐらいもできていました。
 それぞれが思いやりのある言葉をかけてくれるわけです。会った事もないのに。

 すぐに会ってくれた人もいた。
 自分の再建した胸の写真を見せてくれた人もいました。「こういう風になるのよ」という現実を見ることは、医者の話を何百回聞くよりも実際的です。 あたしは大変感激したんですわ。

 そんなに信用してくれちゃっていいの?って思うぐらい。
 だけど、患者はそれぞれ「何で私がこんな病気に・・・」っていう孤独感を味わった経験があるから、次に続く人にはつらい思いをしてもらいたくない、って気持ちがすごく強いんだよね。
 おかげで、あたしはめそめそしているヒマとかもほとんどなくてなー。わはははは。
 
 乳ガンはじぇんじぇん孤独な病気じゃなくなった、って思ったわ。
 昔は場所が場所だけに、おおっぴらに言う人も少なくて、すっごい寂しい思いをしているっていうイメージがあったんだけどもね。

 にわかにできたおっぱい仲間は、”おっぱい事情”がそれぞれ違うんで、それを覚えるだけでも忙しいしさ。今でもなかなか正確には思い出せないよ。(笑)すみませーん。(涙)

 えーと、あの人は左胸で転移なくて、温存手術で、あっちのあの人は転移あって、全摘で再建はまだで、あの子は全摘同時再建。何県の何さんは再発あって再手術がもうじきってな感じで、ぜーんぶ違うから。
 おっぱいに対するこだわり方も、悲しみ方も全部違うしね。

 てなわけで、メモリーがかなりあやしいあたしですけども、書きます!よろしく。