カツラ
美容院で髪を脱色して金髪になってみた、という前回のつづき。
それでもう何ヶ月ぶりかしらーという、実に新鮮な気持ちでお外を歩いたのです。
それまで家の中、家族の前では生頭でしたけれども、出かけるときは、仕事でも遊びでも、駅前のスパーに行くんでも、PTAでも、カツラをかぶってましたんでねー。
それだけじゃないのよ。

去年の11月に、患者言葉でいうところの”地毛デビュー”を果たした時、あたしはベリーショートの金髪にしちゃった、という話のつづき。
まず、何で金髪なんかにしたか?
頭の毛が生えそろったので、ひさーしぶりの生頭通信をしてみます。
抗がん剤で一度抜けてしまった髪の毛が何とか生えそろいました。
生えそろったのはいいのだが、やはり”噂どおり”の髪質の変化!
早い話がくりんくりんぐるぐるちりちりぽわぽわしていて、しかも、白髪と黒髪が5対5ぐらいか?やや白髪の方が多いか?という様子なので、どのように見積もってもなんか汚いのですね。
白黒の玄関マットみたい?
だからってこの短いくせっ毛を普通の茶色に染めてみてもおサルさんみたいになるだけなのじゃないかと・・・。あるいはモンチッチ。(同じ?)
日帰り手術が甘くないってことは、前のエントリーに書きましたが、このクリニックには入院施設はないのですね。
ですから、遠方から来た人は、近くのホテルなどに部屋を取って、手術後一泊して帰ることになっています。
院長の携帯番号は渡されますし、ホテルも一応提携しているそうです。
あたしは一時間15分ぐらいで帰れるところに住んでますんで「電車で帰ります」という希望が通ることになっていました。
ホテルをとってもいいよ、と夫に言われたんだけど、土曜日だというので、すでにいっぱいでした。高い部屋なら空いていたかも知れないけど。
患者を手術後1、2時間で外に出す(?)のには、色々と手順があるようでした。
つまりね、「もっと休みたいにゃー、眠っていたいにゃー」と思うようなタイミングなんだけど起こされるんですよ。
それで。
500円で前髪切ってもらいながら「夏休みにいきなり服装変わったり髪の毛赤くなったりするいわゆるひとつの”女子高生夏休みデビュー”」などの話をしながら、カツラは何とか普通に装着できる状態に整いました。
激若いおねえさんの、「ついこの間なんだろうなー」と思われる女子高生ネタと、あたしの、「何十年前なんだべ?」とわれながら記憶も彼方の女子高生ネタは、なぜかたいしたすれ違いもみせずに”調和”していたようであります。
女子高生の生態、あまり変わっていないのであろうか?
だけど校則くぐるのに黒髪のカツラってやつはいなかったはずだ!
なんちゃらかんちゃらウソついて、パーマかけてるやつはいたけど。(これは中学。あたしの行った高校は事実上服装に関する校則ゼロであったからして)
校則ゼロでも学校に化粧してくる子は昔はゼロに近かったもんです。でも今はかなり見かける。
ともあれ。Newかつら完成!
その店では、そこで買った製品の場合、カットは安くやってもらえるのです。前髪だけだと500円。
全体をカットしてスタイリングをやり直すとしても2000いくらかなのよ。
それで、切ってもらいにもう一度行ったの。
そのカツラを装着して行こうかとも思ったんだけど「ひきこもりオタク風の女」が電車乗っているのはちょっとコワイので、やっぱりいつものリカちゃん毛髪内帽子でお店に。
試着室で現物をかぶって出てきて鏡の前に座り、前髪を切ってもらう間、そこの激若いおねーさんとしゃべっていたのですが・・・まず質問。
「なぜここの店は人毛カツラをこんなに安く作れるの?」(2万円台は初めてだったので)

瀬戸内寂聴から金属タワシまで、さまざまたとえ話を駆使して描写しておりますけれども、もしや伝わらんこともあるかもしれません。
そこで、絵をつけてみることにしました。
実はあたしはイラストレーターなんです。
これは、カッパになった気分を表したものです。
いいのかこれで。
取り寄せてもらって我が家に持って帰ってきた、若い子用激安しかしながら人毛のカツラ。2万3千いくらか。
家に帰ってきて冷静な目を持って吟味することにします。
色は愛用のリカちゃん毛髪と程近い。
やや薄毛で、あたしの毛が生えていた時のボリュームにも近い。
ヘアスタイルは、内帽子よりはかなり長いですが、まあ長い分には切ってもらえばいいから、家族に意見を聞いてカットしに行けばいいわ。
被る。
前髪が長い! 試着したやつよりうんと長く感じる。
色が濃いからか。
なんなんつーか、見た感じ重いな。
それでも家族に虐げられて押入れに在庫しているフルウィッグよりずっと自然です。
ヘアスタイル自体は、若い子向きだけあって、ものすごーく良くあるやつだから。
ショートっぽくしているけど、裾のところ、首の周りにはねて踊っているやつがあって、顔の周りを、ゆるくウエーブがかかったやつが取り巻く、いわゆる『モテ髪』ってやつ?
モテないけど。髪だけじゃ。どう考えても。
それを、やや暗めの色合いで、あたしの顔に乗っけた場合ですね、今度は何に見えるかというと、シャイなオタクみたいだったです。
パチンコ狂いのもと不良のおばしゃんよりは、シャイなオタクのほうがキャラに合っていると思って、思い切って、朝、ゴミ出しの時に、そのカツラを被って外に出てみました。
人に会わないように、朝5時に出たのよ。
カツラを装着して試着室から出て全身が映る鏡を見てみましたら、これがカツラには見えない。
こういう頭もあり?って感じ。
ありだけど、かなり”不良っぽい”っちゅうか、「ぐれた青春でした」、みたいなおばしゃんにみえるんですわ。
たぶん、色が明るすぎるのよ。
よく、パチンコ店なんかで、タバコくわえながら何時間も遊んでいる、迫力あるおばしゃんがいるじゃないですか。赤い髪の毛して。
ああいう人に見えるのよ。
あたし、そういう人じゃないんですけども。
いや、ホントにカツラって面白いよ。
タバコくわえてがはははは、とか笑ってみたくなったもん。
ともあれ。
若い子向けの激安人毛カツラで、これで色が暗ければいけそう、ってことがわかって、あたしは非常にハッピーになりました。
それで、同じ形(やや薄毛)で「今日被ってきたやつと同じような色のやつ」って言って、取り寄せてもらうことにしました。
それで、「今日かぶってきたやつは、内帽子だから、帽子脱げないの」と説明しました。
そしたら、「これ、全然カツラってことわかりませんね」だって。
あのね。君はカツラ屋さんだろう。
カツラ屋さんとしては、「プロですから人工毛だってことはわかりますけれども、ホントによくできていますね」ぐらいのことは言ってもらいたい気も5パーセントぐらいするけどな。
さて、注文の品は10日後に入荷したんで、あたし取りにいきました。
わくわく。
しつこくつづく。
そしたら、わりとまともなもんがあるじゃないの。
しかも安いのよ!6000円ぐらいからある。
若い販売員が声かけてくれるんだけど、試着するには生頭になんないとならない?
それってためらわれるし。
パルコのなかで、通路から見えるしな。
ほかのお客さんビビるとなんだし。
みんな思い切り若そうだからな。
怖がるかもしれないぞ。
なので、言ってみました。
「あたし、今抗癌治療中で、頭髪がないんです。この髪もウィグなんです。試着したいけど・・・・」
そしたら「今、試着室空けます。荷物いれちゃっているから」とかいってな。
あったんだよ、洋服屋さんと同じカーテンつきの試着室が。(倉庫兼用風だが)
そこに、鏡もあって。
おねえちゃんが次々とお勧めのウィグを運び入れてくれるわけです。
洋服屋さんとまったく同じですね。
で。わかったことがひとつあります。
生頭の頭髪も順調に伸びていますが・・・・”そろそろリカちゃん毛髪状部分カツラ”には飽きてきました。
何度も申し上げますが、これは帽子の下にかぶるメッシュの内帽子に裾の毛と前髪がついているだけのものであり、キャップや帽子を脱ぐと「”河童”のお皿にメッシュがかかっている」といった様相になるため、帽子が決して脱げない、という不便があるのです。
あたしはキャップをしこたま持っているのですが、色をとっかえひっかえするのもこう毎日だとつまんない。
違う頭になりたい。違うあたまに。
帽子のない頭に。
つば広帽子(これもたくさん持っている)もかぶりたいけど、これを室内で絶対脱がない人というのは、ある種異様なんで、いまいち踏み切れんのであります。
さりとて、もうひとつ買ってあるカツラは、暑いだけじゃなくて家族の評判がいまいち。
「老ける」
「ダサい」
「頭でかっ」
「毛が多すぎてキモい」
「一時代前」
ここまで言われますとね、「これ4万近くしたのよ」というセリフもかなりむなしい。っていうか、これ、”いまいち”というレベルじゃないって。
生頭通信13:
だいぶ毛が生えてきて、娘の評判が悪い。
「4対1で白髪が多い」なぞと観察しては、いやがっている中学一年生。
うるさーいのじゃ!
君の希望に添って頭剃っていたらだね、あたしゃいつまでもスキンヘッドから脱出できないんだわよ。
だから「半端しょもしょも期」は、まあ見苦しいでしょうが耐えるべしです。
すっごく短い白髪が、お料理に入っていたりした場合、それはあたしのものだとわかるので、謝らねばなりません。
細くてまっすぐで中位の長さなら娘の。
長くて波打っていて茶色いのは夫の頭髪ですがな。
超短い白髪が、洗濯物にも時々ついているそうです。
あまりに短いので、見落としてしまうのです。(気がつけばちゃんと取るけど)
つまり、頭髪のというのは、常に抜けているんですわね。
ぬけつつ、生えつつ、だんだん元に戻っていくのであろう。
生頭通信12: 07/12
湿度60パーセント頭汗11滴、とつぶやいていたら、夫に、「我が家的には”頭結露11”だろう」と言われた。(注:”頭の結露”;くわしくは次回に)
・・・・日本中に通じない語彙が増えてゆく。
ちなみに「ランボー」といったら、我が家的には「ママが袖のない服を着ている」という意味だ。
あまりに二の腕が太いので、袖がないものを着ているとランボーのようにたくましく見えるのだ。
最近そのランボーにも異変が。
昔から二の腕は太いことには太いんだが、以前はそれが「がちっ」としっかり太かったのが、近頃は「水の入った風船のよう」に太くなっているのである。
形的にも、まるでバルーンアートで作った犬の脚みたいに空虚な形。しかし中身は空気ではなく、水がぶんぶんに詰まっている、というというたたずまいなのね。
ちょっと印象はランボーから離れている。
どうやらあたしは「むくんでいる」のだな。
これも薬の副作用なのであろうか?
生頭の下に生えている首も、ちょっと前まで、室伏某のようにアゴからまっすぐ、同じ幅で肩につながってしまい、「おっさん首」の様相であった。
たぶんリンパ腺が腫れて首が1.3倍ぐらい(ちょっと大げさ)のボリュームになっていたのだ。
最近それはなくなり、今はほぼ元のように頭よりは細い首、というのが付いている。
だけど腕と手については、確かに形がちがっていて、今は結婚指輪もはずしておくことにした。
外れなくなるとえらいことになるからにゃー。
生頭通信11: 07/10
発見。
頭と言うのはかなりの汗をかいているようだ。
髪の毛が密集していて長い時には、それが汗を含んでいるため、頭全体が湿って、それが少しずつ蒸発して頭を冷やすんだろうと思う。
しかし、髪の毛がないと、汗をせき止めるものがなく、たらーるたらーりと、首のところに落ちてきて溜まるのであった。
なんっちゅうか、首の後ろのところ、カビみたいに髪の毛ちょろっと生えているところに、赤ん坊みたいにアセモできそうな予感。
リカちゃん毛髪は当然ながら水を吸いませんので、汗はその下に滴るもよう。
家族は暑さを測るもう一つのモノサシを発見したかのように面白がり、「湿度60パーセント、頭汗11滴」などと言いながら滴る汗を数えているのであった。
生頭通信10: 07/08
暑いので外出から帰ると、すぐに生頭に戻る。
それで、その、キャップと付け毛が一緒になって脱ぎ捨ててあるものを見ると、最近は「あ、あたしがある」と思うようになってきた。
家族も「こんなところにママがへちゃっと置いてある」と言う風に思うようだ。
カツラではなく、ママそのもの、がそこにあるように感じられるのだ。
そのぐらい見慣れたリカちゃん状毛髪。
ヘアスタイルというものが、人間の印象をほとんど決めているのではなかろうか?
めがねとか、帽子とかもそうだけど。
暑くてうだうだしてて、脱いだウィグをおなかの上に載せたまま昼寝に突入していることがあり、娘もあきれられた。
おそらくおなかにママの頭を乗せたコハゲコウが横たわっているように見えたのであろう。
何だかよくわからんな。
生頭通信9 : 07/08
暑くなってきたら、だんだん髪の毛伸びるの早くなってきた。(ような気がする)
ついこのあいだまでカエルのようにつるつるしていた生頭が、今はダチョウの頭のようになっているのであった。
あたしはダチョウだと言っているが、家族は『コハゲコウ』のようだ、といい、その写真をテーブルのところに掲示している。
どういう嫌味なやつらだろうか。
まあどっちでもいいか。
我が家はクーラーつけていない。扇風機だけで暮らしている。
なぜかと言うと、冷房に当たりっぱなしだと汗が出なくなって夏の後半にばてる、という経験と、電気代の節約。
それからクーラーそのものが、一台壊れたままだ、ちゅうことがある。このままもう一台のほうも壊れると、いざと言うときに死ぬ。たぶん。
ご想像の通り、とーってもとーっても暑いので、生頭+タンクトップ+スパッツ、というスタイルでパソコンを叩いたり料理をしたり絵を描いたりしている。(掃除と事務はさぼっている。ごめんよ)
しかしながら、この格好では宅急便がきたときに、さっと出ることができない。
出てもいいけど、こわすぎだろうにゃあ、と思うのである。
あたしゃ二の腕が異常に太いため、タンクトップを着るとまるでシルベスタ・スタローンの『ランボー』みたいに見えるといわれている。(ごく一部の目撃した事のある人間に)
それから、あたしのスパッツは全部黒で丈はくるぶしまで。
ヴィクトリアズ・シークレットで買ったやつだけど、スタイルの都合により、あたしがはいた姿から連想されるのは力道山である。
ダチョウの頭にランボーの腕がついていて、力道山の下半身なのだ。
しかも全体的に小さい。
想像できる人、エライ。
こわくて鏡を正視できないぜよ。(本人が)
生頭通信8: 07/07
頭に髪の毛がないというのは、それだけで迫力があったりする。
見かけ的に。
それで。その迫力のある姿だと、洋服との調和がなかなか測りにくい。難しい事が起きるのである。
通常の時、あたしは、洋服を選ぶ→着る→メイクをする という順序で一応の調和をはかりつつ身支度をするのであるが(普通だれでもそうだよね?)、
今は洋服を選ぶ→着る→そのまま生頭でおうちにいる
あるいは、
洋服を選ぶ→着る→メイクをする→帽子とリカちゃん付け毛をセットする(これがお出かけバージョン)
という二通りの身支度をしている。
問題は、現在どちらのバージョンにおいても、洋服を選ぶ時に、付け毛をしていないということで、生頭のまま鏡の前で服を選ぶと、なーんか何もかもが決めにくいのよね。
特にお出かけの時は難しい。
何となく、どの服も似合わないような気がする。
一応、頭の毛をつけた状態を想像して選ぶんだが、そしてたいしてたくさん服を持っているわけでもないのだが、「その日の気分に合った服をきるんだぜい!」という気迫が習慣化しているので、「これでいいのか?ええ?今日はホントにこれでいいのか自分?」という、イライラした疑問がわくわけだ。
さらに。
付け毛がない状態のほうが、色々な作業がしやすい&毛を汚したくないという理由で、生頭のまま先にメイクをする。
これがまた難しい。
生頭の迫力に負けないようにと無意識にバランスをとってしまうためか、かなりやりすぎてしまうのが常だ。
眉毛なんかききっとして、アイラインなんかもリキッドでびしっと入れたくなる。
色がびゅーっとしたアイシャドウとかのほうが「いいのでは?このほうがいいのでは?」という気分にもなる。
はては何色もの色を、目のあたりにグラデーションしてしまったりする。
で。顔を塗ったあと、まだウィグを着けていない状態ってのが、けっこう怖い顔。
ある時、黒い上下にカーキ色のテーラドジャケットを着て、メイクをしたら、何だかSFチックで、それだけで調和が取れてしまっているような気がした。
なんかすごくあやしいけどそういう人がいてもいいわよ、というような似合い方になっていた。
これにウィグをつけると、まあ、なんというか平凡?って感じなんですがね。
それで、生頭のまま娘の前で、「これってありじゃないかい?」と見せてみたら、「わ!何だか似合う」と言う。
だが、そのすぐ後に、「これで痩せていたらよかったのに(以前のように)」と言われた。
SFと生頭は調和するが、
SFと背アブラや腹アブラは調和しないようである。
生頭通信7:07/04
自宅で生頭生活を採択する理由は涼しいから、というだけではない。
ずっとかぶっていると「ウィグが臭くなる」というのもある。
人間、汗かくから。
何度も登場する、ネットのキャップに裾の毛がついているだけの部分付け毛であるが、あたしはそれを一個しか持っていない!
これが汗ででろでろになってしまうと、替えがないんである。
幸いこれは毛の分量も少ないので、水でしゃしゃっと洗って干しておけば数時間で乾くため、ほぼ毎日洗って干している。
乾きが早いって面でも、これはホントに優秀。しかもわずか6500円で、うちの母の保険診療による部分入れ歯と同じ値段だ。(関係ないけどな)
だが。さすがにこれだけ使用が激しく、洗いもひんぱんってことになると、少々傷んでくるんだよねー。
もともとナイロンの、リカちゃん人形についているような毛だしな。
洗い替えをもう一つ買っておけばいいだけのことなんだけど、何万も出して買って使ってないカツラがあるから、なんか気が引けるんだよね。無駄してるからなあ、間に合っているうちはお金使いたくないなあなどとね。
夫は「早くもう一個買っておきなさい。そうでないと、それがぼろぼろになって、新しいやつに変えたときに、あ、なんか髪の毛新しくなった!みたいな印象になってしまうぞ」とおどすのであった。
生頭通信6: 7/03
生頭にだいぶ頭髪様が復活なさってきている。
おかげでカツラ(部分付け毛つき内帽子)がずれなくなった。
要するにヴェルクロ(マジックテープ)みたいにしょもしょもっと生えていて、メッシュキャップにひっかかり、滑り止めになっているのであろう。
あたしは昔から(30代のころからだ!)かなりの白髪なのだけれど、ふだんはHennaで染めているので、どこからどこまでどのぐらいの量が白髪であるのか、はっきりしなかった。
あたまのてっぺんはすぐに真っ白になるので、そのへんは白髪占有区域であることはわかっていたが、首筋にちかいところはまだ黒い、と美容院で言われていて、その他のところはごま塩、と言う感じであろうかと思っていた。
このたび、染めた部分がきれいさっぱりない状態で、白髪と残り少ない黒髪の占有関係がはっきりとわかるチャンスが来たといえる。
今のところ白髪面積が圧倒的に多い。 前髪にじゃっかんの黒い部分がなくもない。
さて、いまだつるつるのところにはどっちが生えてくるんだろうかのー。
生頭通信5: 7/02
シャンプーはラクだ。
顔を洗うときの石鹸をあたまに回してくりくりっとやればいいのである。
タオルでごしごしやることもできる。
大変さっぱりする。
化学療法の間、痒い時だけは、バルガスなどの薬用シャンプーとリンスを一滴ばかしずつ使っていた。効果アリ。かゆみが吹き飛ぶ。
頭をごしごし洗っているくせに、胸の方はそーっと泡つけて洗うだけにしていた。(再建のためのエキスパンダーが入っているため、皮がいっぱいいっぱいまで伸ばされていて、押すと痛いからだ)
そしたら、先日、何度目かの水を注入する時に、「垢がたまっています。もっとごしごし洗ってください。汚れがたまると皮膚も伸びが悪くなるし、シミができたりして、色が悪い仕上がりになるから」といわれた。
形成外科って厳しい。
今310CC入っているけど、まだまだ入れるらしい。(健康な胸の1.5倍ぐらいまで大きくして、皮が充分伸びた状態でシリコンに入れ替えるのだという)
胸と言うのはCCで測るものなんだわな。(頭から話がずれているけどご容赦ね)
生頭通信4:7/01
かなりハゲなおっさんのあたまのてっぺんとの共通点は、「日に当たってすこし光っている」ということろだ。
”ハゲたて”の頃は長いことヒゲを伸ばしていた人が「剃りましたよ」というのと同じような、あおあおとしたひ弱な皮膚だったし、副作用で皮膚炎が出ている時もあってうろこ状?に毛羽立っている時期もあったが、最近は光っている。
色もついてきた。そこに白髪がうっすら生えているのであった。
ああ、あげたてのてんぷらが食べたい。(単なる音による連想)
生頭通信3: 7/01
ハゲが始まった頃写真で記録も取った。
だんだんはげてゆく記録だ。
デジカメで、毎朝 後ろ、横、前、と3枚ずつ撮ったのだ。
最近は変化がないので撮っていないが、ずぶずぶと抜けていく時は、一日で様子がかわるので、段階写真として面白かった。
デジカメのモニターにつぎつぎと映してみると、3方向撮ってあるので、あたしがバレリーナのようにくるくると回りながらだんだんはげて行く、というアニメーションのように見えるのであった。
写真撮る時に三方向なんかで撮ると、そこはかとなく『犯罪者の記録』みたいな感じがするので、それを避けるために、あたしは無理にもニコニコと笑っている。
そんなわけで、笑いながらくるくる回りつつハゲてゆく、というなかなかキモおもろいものになっているんだよ。
生頭通信2: 6/30
カツラに関してはメッシュのキャップにすそだけ毛がついている『内帽子』とギョーカイでは呼ばれている例の部分付け毛が、結局一番すごしやすいのでそればっかり使っている。この部分付け毛とニットキャップの組み合わせでおでかけするのだ。
ニットは麻とか、なるべく風通しのいいものにする。
特に暑くなってからはうっかりちゃんとしたカツラ(頭を毛皮が覆い尽くす、っちゅう感じですな)なんかかぶれん。
かぶれるけどもかぶれてしまう・・・ってええいややこしいな。着用することはできるが皮膚炎ができるであろうということじゃ。
部分付け毛であっても、梅雨だし、今年暑いし、やっぱ蒸れる。
外出して、帰ってきたとき、キャップと付け毛すわわっと脱いだときは夢のように頭が解放される。
一瞬、たいへんすずしい。
生頭はラジエーターとしても優秀であるゆえな。
メッシュキャップつき部分付け毛で困る事がひとつある。
外で帽子などの売り場を見ることがあるんだけれど、上のニットキャップを脱ぐとかなりこわいということだ。河童のおさらがメッシュ柄になっているのかも、といった風情になってしまうからにゃー。
仕方がないので、帽子の試着もニットキャップの上からやる。相当変わった人しかしないファッションだ。
当然頭の大きさの正確なところはわからんので、いまいちの着け心地。
しかしなあ。帽子は買わないとならないんだわよね。
で。がんばって試着をしてますとね、ずれたり取れたりしたりするんだわよ。
まあ、これは事故ってことで。見なかったことにしてください、ということで。 (ならないか)
前髪が移動する人とか見たら、それ、と思いたまえ。
真夏本番です。
でね。
カツラは暑いのです。
だって頭に毛皮巻いてるみたいなものだからな。
どうだ。想像するだに暑そうだろう。暑いぞ。(いばってみる)
それから、わりと締め付け感があります。慣れてない場合、2時間ぐらいすると、「ききーっ。早くお家に帰ってカツラ脱ぎたい」という思いに駆られます。
メガネに慣れていない人や、帽子に慣れていない人が、ああ、うっとおしいぜよ、と思う、あれと似ています。
脱ぐと、こめかみのあたりを結ぶ線が、”カチューシャ状の”跡になっていたりします。
これは、おパンツなどの食いこみ線が体に残るのに似ています。
それで。
結局ちゃんとしたカツラを買ったものの、それは全然使わなくて、もっぱら『内帽子』というやつだけが大活躍しておりますの。
内帽子、というのは、前にもちらと書いたけど、帽子の「内側」に被るメッシュの薄いキャップで、キャップの裾のところに、フェイクなナイロン製の毛髪が貼り付けてあるのです。
もうね、リカちゃん人形みたいな、つやつやの茶色い髪の毛なんだよね。
これと帽子やキャップを組み合わせると、はみ出した部分が髪の毛に見えるのですが、人間の目ってのはそれだけで、「帽子の中にも髪の毛がある」という認識になるわけですね。
前髪と、横と後ろ、ぐるっと頭の周り、耳から下の部分しかないのに。
これが一番「涼しい」んですよ。
寒いうちに脱毛が始まったんだけど、その時期は毛糸のフィットキャップを被っていて、今はそれをコットンとか、麻のニットとかに替えてるわけ。
締め付け感もなし。
洗うのも簡単。
で。これ、バレません。少なくともあたしばれた事ないと思います。
みなさん「まあ、髪の毛切ったの?」とか「染めたの?にあうー。かわいいー」とか、褒めてくれます。
ひどい場合は、「ずいぶん若返ったねー。前よりずっといいよ」などと言われ、「そんなにあたし老けてると思ってたのかよ、おいお前」と思ってむっとするぐらいですわ。
もちろん、いかにもズラなんだわ、と思っても、人は、「わー、ズラですねー。ウィグですねー」などとは言ってくれないでしょう。
でもだったら、その話題には触れないと思うのよね。
褒めてくれるってのは、気がついてない証拠になると、あたしは見ています。
さて。毛髪ががっつり抜けきる前に、患者はゆるりとカツラ生活にすべり込みます。
これについては、早めに手を打っておかないとなりません。 なぜなら。
あのね。
本格的にハゲてしまうと、カツラを買いにお出かけすることも難しくなってしまうからなのよ。
患者というのは、けっこう病気のことって考えたくないもんだから、案外何もしないうちに時間が経っちゃったって、ことになるのよね。
あたしの場合はどっちかというと、「楽しみにして」たんで、ちゃんと前倒しで用意しました。毛があるうちに。(笑)
あたしが実際にやったことを順番に書いておきます。
①医者に脱毛の可能性を知らされる
②美容院に行ってショートヘアにするついでに、「あのー。まもなく脱毛する予定でーす。その時はお世話になりますー(カツラのカットなどに際して)」と宣言する。
③色々とカツラの情報を集め、【ガン患者をサポートするお店】に予約を入れて訪問。複数のメーカーの、違う価格帯のカツラ類を1時間以上かけて試着の末、購入。その際、ターバンや帽子や手入れ用品その他も一緒に買う。
④最初の抗癌剤を点滴して2週間、いよいよハゲ本番。
⑤カツラデビュー!
⑥美容院に行って抜け残った髪の毛を除去してスキンヘッドにする。
⑦もうすっかりカツラーとなる。
で。④と⑤の間にも、行きつけの美容院に行って、買ったカツラを顔に合わせてカットしてもらったりしてます。カットに5000円ぐらいかかったな。
カツラ本体は人口毛で、安い方のやつで、4万円弱。(もっと安いのもあります。でも、医療用のはこのぐらいのが多い)
その他、帽子の下にかぶる、『内帽子』というやつも買いました。これが6500円。メッシュキャップにニセモノの毛髪がついていて、帽子からはみ出した毛を演出するってやつです。帽子を脱がなければ毛があるように見える、というシロモノなのよ。
でね。カツラのかぶり心地なんですけども・・・・。つづくー。
